アムステルダム、それはボクが魅かれた独特な街。

すごく期待をしている。すごく楽しみにしている。そんな場所、そんな
行事があったとする。実際に楽しかったとしても、おそらく自分が期待
していた以上の驚きが得られることは少ない。だから
「思っていたとおり楽しかったね」
で終わってしまうことも多いだろう。また、過剰に期待しすぎていて
実際良かったかもしれないけど
「期待していたほどはなぁ…」
って思ってしまうこともあるかもしれない。


逆にあまり期待していなかったのに、すごく良かったりするととても
心に残ったりする。
よく、第一印象は悪い方が得をすることもあると聞く。減点される
ことはなく、加点される一方だからだ。


今回の旅行でも、やはりこのようなシーンはあった。後者の
「期待していなかったのに、とても良くて心に残った」
これがアムステルダムだった。


もともとオランダはとても行ってみたかった国。大学に入学するまで
海外に行ったことがなかったボクは、大学1年の時に初海外で一人旅を
しようと決めたとき、まず行きたいと思った国がオランダだった。
理由はよく覚えていない。きっとメディアやガイドブックを通じて
見たオランダの風景が良かったんだろう。だけど、初海外ではイタリアへ
行った。そして、いつしかオランダの存在を意識することはなくなった。


そして今回、ヨーロッパを何カ国か周遊しようと決めたときに
「今回は必ずオランダに行こう」
と決める。やはり、初めて行きたいと思った国がオランダだったから。
だけど、オランダについて調べれば調べるほど、印象は悪くなっていく。
まずは、それほど街自体に遺産と呼べるようなものがあるわけではない。
つまり、観光名所がないわけだ。
そして、治安も決していい国とはいえそうにもない。麻薬もマリファナなどは
5gまでの所持は警察に黙認されるような所。
飾り窓や麻薬…まさに欲望がうずめく街。それがアムステルダム、すなわち
オランダの首都。そんな勝手なイメージがボクの頭の中で作られていった。


別にだからといってオランダに行くことを躊躇したわけではない。ただ、
イメージが悪くなっただけ。


んで、実際にアムステルダムに行ってみた。そこは様々な人種が融合して
いる街。正直たくさんの人種が共存しているなんて日本では絶対にお目に
かかることができないからとても新鮮で勉強になるけど、ちょっと怖い。
オランダもベルギーも本当に様々な人種が共存している街。


そんな見慣れない光景を見て、オランダに対して警戒心が高まる。



でも、そんなボクが勝手に思ったいたオランダに対するイメージは完全な
誤解だった。全ての人が温かい。片道50分もバスに乗るような距離でも
運転手が
「観光を楽しんでこいよ!!」
っていってバスにただ乗りさせてくれる。別に根拠はこれだけではないけど
人がとても温かい。
街にも少し物々しさもあるけど、別に危険を感じるわけでは全くない。


そして何より…オランダ、特にアムステルダム…そこには他のヨーロッパには
ない独特の雰囲気がある。
正直、ボクが訪れたことがあるイタリア、スイス、オーストリアチェコ
ハンガリー、ドイツ、ベルギー、フランスの街の雰囲気は細かい違いはあれ
何か似ている気がする。もしかしたらそれは建築の雰囲気が織り成している
ものかもしれない(建築を勉強している人に言わせれば全然違うんだろう
けど)。そんなボクの中で形成されかけていた、いわゆる
「ヨーロッパ」
っていう一括りにできてしまいそうな概念をアムステルダムは壊してくれた。


この街は違う…


決してこれはボクに限ったことではない。アムステルダムに滞在中、話した人
全てが
アムステルダムはすごく良かった」
「期待はしてなかったのに、本当に最高だった」
と口を揃えていっていた。
そんなアムステルダムをボクは大好きになった。とても魅了された。


また、街の持っている雰囲気だけではない。アムステルダムはボクにもう
一つのプレゼントをくれた。もともとボクはオランダサッカーリーグに
所属しているアヤックスというチームを好きだったし、またフンテラール
いうサッカー選手が好きだったのだが、この選手が今年の12月の下旬に
アヤックスに移籍して来るという、ボクにとっては願ってもいないことが
起きた。そして、旅行中にチャンピョンズリーグの試合として
アヤックスインターミラノの試合を見た。フンテラールを生で
見ることができた。そして彼は得点まで入れてくれた。


アヤックスのホームスタジアム「アムステルダム・アレナ」。この雰囲気も
最高だった。だからボクは単なるアヤックス、そしてフンテラールの一ファン
から、熱烈なファンになってしまった。


街の雰囲気でもボクを話さない魅力を持ち、またサッカーでもボクを引付ける。
アムステルダムという街はどうやらボクは離してくれないようだ。


だから、この街は絶対に忘れられないし、忘れるはずなんてないし、そして
再び訪れなきゃならないとも思っている。
友人たちにもアムステルダムの良さは伝えたいとも思う。


ボクの中に3つ目の忘れられない街ができた。宮古島ナポリ、そして
アムステルダム