石にかじりついて10年…

石にかじりついて10年…

さきほどTBSで放送していた放送番組に読売ジャイアンツ桑田真澄投手が
出演していて、その中でこのようなことを言っていた。
桑田投手は来シーズンはプロ野球生活21年目だそうだ。ひじを怪我した
のが1995年で、ひじの怪我後は球威が落ちたと言っていたから、
自分らしい球が投げられなくなってもう10年ということになる。
つまりプロ野球人生の半分は自分らしい球を投げられない中で過ごして
きたことになる。当然、成績も怪我をする前と比べると芳しいものでは
なくなる。


ひじの怪我程度でどうして?って思われる方もいるかもしれないが、
実はボクもひじを怪我した経験があるので、桑田投手の気持ちがよく分かる。
ボクの場合は、小学校4年だか5年の時に最初の怪我をして、半年くらい
ボールが投げられなかった。そして、中学2年生の3月にまた怪我をした。
このときに病院にいって、「右肘内側側副靱帯炎」という症状であることが
分かった。ちなみに全治は3ヶ月と言われた。肘が痛くて、手も洗えない、
髪も洗えない、そんな日常生活にも支障が出るほどの痛み。
だけど、この時は医者の注意を守らず2週間休んだだけで、我流でテーピング
によって固定して投げてしまった。ボクもレギュラーを守るためには悠長な
ことは言ってられなかった。
たぶん、このときに無理したのが良くなかったと思うのだが、それ以降、
肘が完治することはなかった。今も治ってない。
肘が痛むなら負担のかからない投げ方をすればいいんで、そんなに支障が
あったわけではないが、痛みがなかったらもう5キロは速い球が投げれた
だろうなぁとはよく思う。
いまも、痛むことは多々ある。電車のつり革を持っただけでも痛いときが
あるし、何をしていなくてもたまにズキズキすることもある。一番の悩みは
ゴルフのスイングのときに痛むことだ。これが厄介。まぁ肘の痛みと
うまく付き合うのには慣れてるんで、気にしてないって言えば気にして
ませんが。


ボクも肘を痛めて桑田投手の気持ちが少しは分かるので、応援している。
まぁ桑田投手の場合は野球に対する姿勢が尊敬できるので、ひじを怪我して
なくても応援してますが…
そんな桑田投手が言った【石にかじりついて10年】。
ボロボロになっても頑張り続けることに意義がある、そんな感じの意味で
言っていた。


ボクは、まだ石にかじりつくような場面に遭遇していない。もしかしたら
遭遇してきたのかもしれないが、かじりついてこなかった。かじりつかなく
てもそれなりの人生はおくれてきた。これからの人生で、そのような場面に
一度は遭遇することだろう。ボクはそのとき、きちんと現実と向き合って
かじりついて頑張るのだろうか…。それとも、現実から逃げて自分に嘘を
ついて過ごしていくのだろうか…
もしそんな場面に遭遇したら、かじりついて頑張りたいと思う。